キャバクラとガールズバーの違い｜営業許可の基準とは？

このサイトではキャバクラ、ガールズバー、スナック、パブ、メイドカフエなどの飲食店営業の中でも、社交飲食店の営業許可を必要とする業態を”キャバクラ”、社交飲食店の営業許可を必要としない業態を”ガールズバー”として扱っています。

では貴方が経営している、又は開店しようとしているお店が、社交飲食店の営業許可が必要になるキャバクラなのか？社交飲食店の営業許可の要らないガールズバーなのか？詳しく知りたいという方は多いと思います。

そして、できれば社交飲食店の営業許可を取らずにガールズバーとして営業をしたい！というのが本音ではないでしょうか。

この記事ではキャバクラとガールズバーの線引きについて解説していくので、お店の営業形態を考える参考にしてみて下さい。

キャバクラとガールズバーの違い①接待の有無
キャバクラとガールズバーの違い②現実的な基準とは
キャバクラとガールズバーの違い③まとめ

キャバクラとガールズバーの違い①接待の有無

キャバクラとガールズバー、社交飲食店の営業許可が必要な営業形態と必要ない営業形態を分ける線引きは”接待が有るか無いか”につきます。

　・接待が有るならキャバクラ
　・接待が無いならガールズバー

となります。
そして、接待とは「単なる飲食行為に通常伴う役務の提供を越える程度の会話やサービス行為を行うこと」を言います。

具体的には、

　①特定のお客の近くに侍り、継続して、談笑の相手となったり、酒等の飲食物を提供する行為。
　②特定のお客に対し、歌・ダンス・ショウを見せる行為。
　③特定の客に対し、歌うことを推奨し、若しくは歌に手拍子・拍手をしてほめはやす行為、又は一緒に歌う行為。
　④お客と一緒に遊技・ゲーム・競技を行う行為。
　⑤客と身体を密着させたり、手を握る当客の身体に接触する行為。

となります。

　・カウンター越しであれば接待に当らないというのは都市伝説
　・ガールズバーとして営業するなら女の子はお客さんと短時間社交辞令的な会話しかしてはいけない

というような内容は少しネットで調べれば出てきますし、現に経営をしている、又は開店を考えて調べているような方なら当然知っている知識だと思います。

しかし、現実問題としてこのような営業は可能でしょうか？
これらの基準、特に①を厳密に適用した場合、日本中のガールズバーは摘発されているハズです。

ではなぜ、摘発される場合と摘発されない場合が有るのか？
この先ではもう少し現実的な基準をもとに、接待とみなされる行為とは何かについてより深くみていきます。

キャバクラとガールズバーの違い②現実的な基準とは

警察が接待にあたる行為として規定している行為は前項の①～⑤までの5つありますが、実際に警察が接待を行っているとして指導・摘発するためには「接待をしていると言い切れる」だけの要件が必要です。

特に①に関しては「近くとはどの程度？」「継続とはどの程度？」といった程度の問題が出てきますし、会話の内容などは外部から預かり知ることは不可能です。
　
ではどのような行為が”接待をしていると言い切れる”と認定されるのでしょうか？
その判断基準は、その行為が”外部から見ても明らかに、単なる飲食行為に通常伴う役務の提供を越えている”かどうか？
言い換えれば”誰が見ても普通の飲食店のサービスではありえない”行為かどうかです。
　
例をあげてみましょう。

・お客の隣や向かいの席に座っている。
キャバクラでは当たり前ですが、普通の飲食店でウエイトレスやバーテンダーがそんな行為はしませんよね。
カウンター越しであれば接待に当らないというのは都市伝説ですが、カウンター越しであることは実はとても大事な事です。

・つけ回しがいる
キャバクラなら当然の、女の子が付くお客を采配する「つけ回し」と言われるポジションですが、普通の飲食店にそんな人がいるでしょうか？
ガールズバーの女の子は飲食物を提供する「ついで」にお客さんと軽くおしゃべりしているだけです。
次はあの人としゃべってなんて指示をしている人がいたら、おかしいですよね？

・指名制度がある
指名をするということは「お客の近くに侍り、継続して、談笑の相手となったり、酒等の飲食物を提供する行為。」を特定の従業員にお願いすることですよね？
　　
・お客に対して女の子がマンツーマンでつく
接待の定義の①～③には「特定の」という枕詞が付いています。
ということは不特定多数を相手に行えば①～③の行為も接待に当らないということです。　　　

Ａ.1人の女の子が複数のお客さんを相手にドリンクを作ったりしゃべったりしている。
Ｂ.お客さんごとに女の子が付いてドリンクを作ったりしゃべったりしている。

どちらの場合も女の子はドリンクを作ったりしゃべったりしています。
でも、Ｂは明らかに「特定の」相手にたいして行為をしていますがＡはそうとは言い切れませんよね？
　
いかがでしょうか？
問題とされる行為はこれだけではありませんが、イメージは掴めたと思います。

どれか一つが当てはまるから、ただちに「接待」だと言われることはないと思いますが
これらが複数該当するようなら指導・摘発が入る日は遠くないでしょう。